佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
「帰ってくるのを待つか?いや…今から向かうか…。どこ行っても追いかけていくと教えてやらないとな」
「マジで言ってるのか?」
「あぁ、明日の朝1で新幹線に乗れば、仕事に間に合う。まぁ、最悪、有給使ってもいいしな」
「そうだな…行くか」
御曹司と理由でなく、一個人として自分を愛してくれる彼女らに愛を伝える為に、追いかけるのだ。
たどり着いたホテルのロビーで、部屋をとる2人。
「今、どこにいるかわかるか?」
「多分、ここの上にあるテラスの席だな。ドリンクと一緒に夜景が映っている」
「なら、行くか」
彼女らがいるテラス席へ向かうのだった。
2人きりの女子会は、素敵な夜景の見えるテラス席に並んで、始まっていた。
しおりは珍しくいい感じに出来上がり、饒舌だった。
「付き合って短いわよ。でも、だからって隠し事されてたのはムカつく。御曹司だから、何?お金持ってるだけでしょ。私は、零士だから好きなの。香織もそうでしょ⁈」
「そうですよ。御曹司でも性格が捻じ曲がった男は、お金がなきゃただの人です。いえ、害虫です。相手に選ぶなら、性格のいい男です。顔もタイプで、エッチも良かったら、サイコーです。大地さんならお金がなくても、好き」