佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
「そう?警戒しなくても合意じゃないと襲わないよ」
どの口が言う、キスしてきたくせにと上目遣いで睨んでやる。
「うわっ、その目、ゾクゾクする。可愛いな」
「ば、馬鹿じゃない。それより、こっちはそちらに合わせるので、いつにします?」
「営業先にもよるけど、8時ごろからならいけるよ。どうせなら、ゆっくりしたいし、接客業だと、時間遅くなることもあるだろう。それなら、そっちが休みの日の方がいいと思ったけど、2人して休みってあるのか?」
「それが、あるんですよ。うふふ、来週の月曜日なんですけど、大丈夫ですか?」
「月曜日なら、まだこっちも動きやすいよ。なら、月曜日にして、店どうする?」
「中間地点にお店、何ありましったけ?」
「中華と、イタリア、居酒屋も数軒あったけど、どうせなら、俺お勧めのお店あるんだ。ちょっと駅よりだけど、[コンフォルト]ってダイニングバーにしないか?」
「あっ、知ってます。前に何度か行ったことあります」
誰となんて決まっているのだが、東雲はふーんと面白く無さそうな顔をしていた。
「まぁいいわ。俺、席予約しておくから、来週の月曜日、8時な。先に着いたら東雲で席座ってて」