佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
5
東雲と別れて、やっと一人になった部屋。
部屋はいつもと変わらないはずなのに、初めて感じる寂しさだった。
しばらくその場にしゃがみ込み、ボーとして無になり、ふーと、大きな息を吐いて、鞄に入れたままにした携帯を取り出して見るが、辰巳からの着信もメールもないことに、チクチクと胸が痛んで勢いが削がれそうになる。
あれから2時間以上は過ぎているのに、なんの連絡もない。
いつもなら、何かしら連絡してくれる辰巳なのにと、不安が更に増すのだ。
勇気を振り絞り、メールに文字を打ち込んでいくが、どうしても責める内容に、ケンカ腰になった文しか書けなくて、書いては消してを繰り返してばかり。
切なく、悲しい気持ちで胸が押しつぶされそうで、しだいに息苦しくなっていた。
そこで、シンプルに『お話したいことがあります』とだけ伝えた文を送信。
すると、すぐに、『わかった。俺も話がある。近々、連絡する』と返ってくる。
思わず、大笑いしてしまうしおり。
「ふふ、あははは、ははぁっ…なんなの。なんでよ」
床にうずくまるように倒れ、今度は肩を震わせ嗚咽を繰り返すのだ。
待つのは苦ではなかった。それなのに初めて彼からの連絡を待ち遠しいと感じることもなく、孤独感を感じるのだった。
部屋はいつもと変わらないはずなのに、初めて感じる寂しさだった。
しばらくその場にしゃがみ込み、ボーとして無になり、ふーと、大きな息を吐いて、鞄に入れたままにした携帯を取り出して見るが、辰巳からの着信もメールもないことに、チクチクと胸が痛んで勢いが削がれそうになる。
あれから2時間以上は過ぎているのに、なんの連絡もない。
いつもなら、何かしら連絡してくれる辰巳なのにと、不安が更に増すのだ。
勇気を振り絞り、メールに文字を打ち込んでいくが、どうしても責める内容に、ケンカ腰になった文しか書けなくて、書いては消してを繰り返してばかり。
切なく、悲しい気持ちで胸が押しつぶされそうで、しだいに息苦しくなっていた。
そこで、シンプルに『お話したいことがあります』とだけ伝えた文を送信。
すると、すぐに、『わかった。俺も話がある。近々、連絡する』と返ってくる。
思わず、大笑いしてしまうしおり。
「ふふ、あははは、ははぁっ…なんなの。なんでよ」
床にうずくまるように倒れ、今度は肩を震わせ嗚咽を繰り返すのだ。
待つのは苦ではなかった。それなのに初めて彼からの連絡を待ち遠しいと感じることもなく、孤独感を感じるのだった。