その執事、プライベート立ち入り禁止につき
「大丈夫かな・・・」

私はそっとベッドから立ち上がり、千田さんに近づく。

千田さんの顔を覗き込むと、パッと千田さんが目を開けた。


「そんなに無防備に男の人に近づいたら、駄目ですよ?」


「寝たふりだったんですか!?」


「人聞きが悪いですね。静かに目を瞑《つぶ》っていただけです。・・・こうでもしないと、玲紗様は近づいてこないでしょう?あの夜から何を照れているのかは分かりませんが」

あの夜、オフの千田さんの優しさを知ってから何故か恥ずかしくて確かに少し避けていた。
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