その執事、プライベート立ち入り禁止につき
「玲紗、貴方はもうすぐ大学を卒業して、就職先も決まった。それで、一つお願いがあるの」

祖母の目は涙ぐんでいた。


「あの家を貴方に相続させたいの」


「え・・・?」


「使わなければ、売ったっていいわ。そのお金で好きなことをしたっていい。ただね、玲紗に一つ秘密にしていたことがあるの」

祖母は私の手をそっと握った。
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