今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─

ミカエルはアンの顔の呪い魔法を解くのに忙しいのだから、極力遠出などしたくない。


だが、国王がアンの顔の火傷を理由に絶対に婚約を許さない。


顔は治すつもりだが、もしも顔が治らなかった場合も懸念して、国王への媚びは売っておきたい考えだ。


アンはミカエルのそんな思惑など知らず、のんびり推しを眺めて暮らしている。


親の苦労、子知らず。

ならぬ、ミカエルの苦労、アン知らずだ。


< 104 / 214 >

この作品をシェア

pagetop