今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─


両親と共にアンが一番輝くドレスを研究し、髪型を研究し、化粧だって火傷痕が多少マシに見えるように研究した。

アンは研究しがいのある素材で、磨けば磨くほどに光った。


「ママ、もっと可愛くなるには立ち居振る舞いだって綺麗になりたいわ!」

「そうね、アンちゃんなら誰より美しくなれるわ」

「明日からマナーの先生を呼ぼう」


マナーを携えるとアンの美しさはさらに際立って輝いた。アン自身もその振る舞い一つに宿る美しさに惚れ込んでマナーをすぐに吸収した。誰に見せるわけでもないが、学ぶのは楽しかった。


「ママ!私ってダンスもできるはずよ!」

「当然よ!」

「ダンスの先生はもう手配済みだ」

「「パパったらできる男!」」

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