今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─


「ミカエル、学校で私に近づかないで!」

「は?お前何言ってんだよ。俺がどんなに今日を待ち侘びて」

「私だって今日をこれほど待ち望んだことはないわ!」



推しに会う日だから!の意味が伝わらず、

ミカエルはアンから「私だってミカエルに会いたかった!」と言われたと受け取った。ぐうの音も出ないくらいにアンが可愛くて、ミカエルの胸が詰まった。

よ!幸せ勘違い野郎!



「でもミカエルと一緒にいたら色々言われちゃうから」

「アン……」

「自由にできないのは嫌なの。お互いのために学校では話さないようにしよ!ね!お願い!」


アンが両親にする得意のおねだり顔を披露する。
< 43 / 214 >

この作品をシェア

pagetop