今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─

悪役令嬢、攻略されてます


ミカエルにジェイド先生との交流禁止を言い渡されたアンは、なんとか推し活の自由だけは厳守した。だが、ミカエルにはどうにも色々知られていて納得がいかない。


(どうやって私の居場所を知ってるんだろう)


あの時、透明のアンを見抜いた懐中時計の謎も解けないままだ。


(てか、キス……ミカエル、あんな嬉しそうな顔して私のことまだそんなに好きなの?もうすぐヘレナに落ちるくせに情緒どうなってんだ)


乙女ゲーは始まってしばらくたち、ミカエルとヘレナにも交流が生まれて不思議はない時期だ。だがミカエルの態度が変わらないこともアンには疑問だった。


アンがうんうん頭を悩ませながら攻撃魔法の演習授業に参加していると、教師から恐怖の指示が飛んだ。


「では二人一組になって」

(出た!どこの世界でも二人一組作りたがる教師!)
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