今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─
アンは女性としては背が高い方で、ヘレナは小さくて可憐でナイス抱き心地サイズだ。
「え、本当ですか?!嬉しいです!」
ずっと保健室で出歯亀観察はさせて頂いていたが、こんなに近くで触れてもいいだなんて至福である。
前世で相当な徳を積んだに違いない。
アンは悪役令嬢に生まれた運のなさなど忘れ去った。
ヘレナはアンに抱き付かれてドギマギしていたが、ふふふっと愛らしく顔を綻ばせた。
(せっかく、ヘレナと仲良くなれるんだから!いいところ見せなくちゃ!)
アンは本日の授業、火の玉ぶっ飛ばしてみましょう演習ではりきって火の玉をブッ放した。
火の玉、何cm飛んだかな?を測定するために二人一組になったのだ。
「ヘレナ、見てて!私がんばっちゃう!」
「アン様?!」