今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─

アンがヘレナに相談事なんてしてもらえる!と前のめっていたところに、男性のテノールが響いた。


「ヘレナ、授業で事故があったんだって?」

「ひゃ!」


ヘレナが驚いて声を漏らす。アンの胸が即座にキュンと高鳴った。振り向くと推し、その人だった。


「大丈夫だったかい?」


アンもいるのに、アンを素通りしてヘレナの身を案じるところが最高な、

ジェイド先生の降臨だ。


「ジェイド先生!大丈夫です!アン様が守ってくださいました!」

(と、っととと突然の推し供給ー!!)

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