今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─


あっさり誘導されたアンは、ミカエルの機嫌を取る方法を考えた。


これからどうなるかわからないが、今のところミカエルはアンのことが好きらしい。なので、アンと仲良くできると機嫌が取れる。


先日のキスがその一端だ。


だが、キスなんてそんなホイホイ出せるものでもなく、友人の延長線で、意外とアンとミカエルがやってないところとなるとハグになる。


アンは細い両腕を広げて、ツンとそっぽ向いて照れ隠しでツンケン言った。


「だ、抱っこしてあげるから、機嫌直して」

(最高かよこれ)

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