澄ましたメイドのご主人様。
そんなに,大事そうに見ないで欲しい。
当たり前に,手を取らないで欲しい。
欲しいが多すぎて,勘違いしてしまいそうになる。
「茉俐様……私って,茉俐様のなんなんでしょうか」
部屋について問うと,茉俐様はとろんと目を垂らした。
「……っ」
大事なメイドさんと言ってくれたらいいのに,さっきみたいなのでも百歩譲って満足なのに。
「大事な女の子って言ったら……どうする?」
ずるい。
聞いているのは私なのに,はっきり言うことなく,更には私にどんな答えなら言いと問いかけてくる。
「ど……どぅゅう意味なのか,お聞き,します」
動揺したら,思う壺だ。
それは,目の前の嬉しそうな茉俐様が証明している。
だけどあまりに突然で……
「うん,じゃあ俺は,誰にも渡したくない感情で花蓮が好きなんだって言う」
「なんですか,それ。そもそも,茉俐様って良いとこの女の人じゃなくてもいいんですか」
「うん,いいんだよ。俺は俺がちゃんとしてれば好きにしていいって,もう俺が花蓮の話をした時から言われてるから」
こうゆうの,密約って言うんだろうか。
別に私の身柄を勝手にやり取りされたわけじゃ,断じてないけど。
胸のあたりがこう,むずむずする。
「だから,ほら。つまりね? 花蓮,俺は花蓮のことが好きだよ。これからも,俺だけが大事にしたいと思ってる……花蓮は? 花蓮は俺のこと,どう思ってる? 少しも特別なんかじゃない?」
「だ……いじだって答えたら,私は何になるんですか?」
「彼女,恋人,フィアンセ。名前なんてどれでもいいよ」
名前をつけること自体は,本当にいいんですね。
茉俐様。
私は
当たり前に,手を取らないで欲しい。
欲しいが多すぎて,勘違いしてしまいそうになる。
「茉俐様……私って,茉俐様のなんなんでしょうか」
部屋について問うと,茉俐様はとろんと目を垂らした。
「……っ」
大事なメイドさんと言ってくれたらいいのに,さっきみたいなのでも百歩譲って満足なのに。
「大事な女の子って言ったら……どうする?」
ずるい。
聞いているのは私なのに,はっきり言うことなく,更には私にどんな答えなら言いと問いかけてくる。
「ど……どぅゅう意味なのか,お聞き,します」
動揺したら,思う壺だ。
それは,目の前の嬉しそうな茉俐様が証明している。
だけどあまりに突然で……
「うん,じゃあ俺は,誰にも渡したくない感情で花蓮が好きなんだって言う」
「なんですか,それ。そもそも,茉俐様って良いとこの女の人じゃなくてもいいんですか」
「うん,いいんだよ。俺は俺がちゃんとしてれば好きにしていいって,もう俺が花蓮の話をした時から言われてるから」
こうゆうの,密約って言うんだろうか。
別に私の身柄を勝手にやり取りされたわけじゃ,断じてないけど。
胸のあたりがこう,むずむずする。
「だから,ほら。つまりね? 花蓮,俺は花蓮のことが好きだよ。これからも,俺だけが大事にしたいと思ってる……花蓮は? 花蓮は俺のこと,どう思ってる? 少しも特別なんかじゃない?」
「だ……いじだって答えたら,私は何になるんですか?」
「彼女,恋人,フィアンセ。名前なんてどれでもいいよ」
名前をつけること自体は,本当にいいんですね。
茉俐様。
私は