ふたりの道が重なるまで



終始意味が分からない話だったな。



要するに今晩指定されたレストランに行けばいいってことなのかな?



ゴミ箱からスマホを拾うと、今までなかった線がスマホの画面にこびりついてた。



指を画面の上で滑らすとまだこの子は生きていたようだった。



桜子の言う通り、私が連絡を取る人は居ない。
ただ何気なくダウンロードしたLINEのアプリに、初めて赤い丸で①と表示されていた。


初めての『トモダチ』

初めての『トーク』

初めて見る『未読LINEの通知』



全てが初めてだから、少しばかり心が躍った感覚は衝撃的だった。


< 7 / 79 >

この作品をシェア

pagetop