だって、しょうがない
── 眠れない……。明日も仕事があるのに、まいったな。
愛理はスマホを片手に、ベッドから起き上がりリビングへ移動した。
フロアスタンドのスイッチを押すと、不規則に編み込まれたバンブーから漏れる仄かな光が部屋を照らしている。
お気に入りのアジアンテイストの籐で編まれたソファーにぐったりと身を預けた。
本来なら癒しの空間だったはずの部屋で、疲れ切り、天井を見上げるとジワリと涙が浮かんでくる。
半年ぐらい前から、仕事が忙しくなったと言って、帰りの遅い日が多くなっていた。早く帰ってきた時も疲れてると言って、家の事には構わずにさっさと寝てしまい、ずっとシテ無い。
きっと、その頃から浮気を始めていたんだ。
5年も付き合って、淳の性格はわかっていたつもりだったけど、2年前に結婚してから変わり始めた気がする。
付き合っていた頃は、クリスマスや誕生日のイベントの度に素敵なデートプランを用意してくれて、プレゼントも欠かさなかった。
それなのに、結婚してからだんだんと興味を失ったようになおざりな態度になってきた。釣った魚には餌はやらないタイプなのか、収入的に自分が上だからマウントを取っているのか、妻には関心を持てなく無くなったのか。
いや、全部か……。
もしかしたら、淳にとって都合がいい結婚相手として選ばれたのかも知れない。
そんな思いが愛理の胸の内に沸き起こった。
愛理はスマホを片手に、ベッドから起き上がりリビングへ移動した。
フロアスタンドのスイッチを押すと、不規則に編み込まれたバンブーから漏れる仄かな光が部屋を照らしている。
お気に入りのアジアンテイストの籐で編まれたソファーにぐったりと身を預けた。
本来なら癒しの空間だったはずの部屋で、疲れ切り、天井を見上げるとジワリと涙が浮かんでくる。
半年ぐらい前から、仕事が忙しくなったと言って、帰りの遅い日が多くなっていた。早く帰ってきた時も疲れてると言って、家の事には構わずにさっさと寝てしまい、ずっとシテ無い。
きっと、その頃から浮気を始めていたんだ。
5年も付き合って、淳の性格はわかっていたつもりだったけど、2年前に結婚してから変わり始めた気がする。
付き合っていた頃は、クリスマスや誕生日のイベントの度に素敵なデートプランを用意してくれて、プレゼントも欠かさなかった。
それなのに、結婚してからだんだんと興味を失ったようになおざりな態度になってきた。釣った魚には餌はやらないタイプなのか、収入的に自分が上だからマウントを取っているのか、妻には関心を持てなく無くなったのか。
いや、全部か……。
もしかしたら、淳にとって都合がいい結婚相手として選ばれたのかも知れない。
そんな思いが愛理の胸の内に沸き起こった。