だって、しょうがない
本殿で参拝をした後、かわいい鳥(鷽)の御守りと青い糸に梅の形のチャームが付いた夢守叶糸を手に入れた。
「これで、運気が上がるといいな」
せっかく来たのだから、おみくじも引こうと、初穂料を納める。
鷽をモチーフに作られた木の小鳥。中身は空洞になっていて、札が入っている。その可愛らしいフォルムに愛理は顔をほころばせた。
「鷽か……」
そう呟くと、小鳥を探すように、空を仰ぎ見る。水色に澄んだ秋の空が、気が遠くなるほど高く晴れ上がり、その中を自由に飛ぶ小鳥の群れを見つけた。
──ウソという言葉で、嘘を連想してしまう。
子供の頃は親の顔色を、大人になってからは淳の顔色を窺い、場の雰囲気を壊さないようにと、いつも自分の本心を隠して来た。
それは、自分の存在を認めてもらいたくて、愛されたくて、知らず知らずのうちに取ってしまった行動。だけど、本心を隠すと言うのは、自分に嘘をついているという事だ。
その結果が、今の状況を作り出してしまったのかも知れない。
嘘つきな自分を止めて、誰かに愛されるために行動するのでは無く、自分で自分を大切にして、愛してあげよう。そうすれば、自ずと自信も付いていくはずだ。
どんなに悔やんでも過去に戻れない。
人生が80年あるとしたら、残り50年以上ある。その残りの人生を豊かになるように、もっと自分を愛して自由に生きていこう。
愛理は心に誓って、青く澄み渡る空を見上げた。
「これで、運気が上がるといいな」
せっかく来たのだから、おみくじも引こうと、初穂料を納める。
鷽をモチーフに作られた木の小鳥。中身は空洞になっていて、札が入っている。その可愛らしいフォルムに愛理は顔をほころばせた。
「鷽か……」
そう呟くと、小鳥を探すように、空を仰ぎ見る。水色に澄んだ秋の空が、気が遠くなるほど高く晴れ上がり、その中を自由に飛ぶ小鳥の群れを見つけた。
──ウソという言葉で、嘘を連想してしまう。
子供の頃は親の顔色を、大人になってからは淳の顔色を窺い、場の雰囲気を壊さないようにと、いつも自分の本心を隠して来た。
それは、自分の存在を認めてもらいたくて、愛されたくて、知らず知らずのうちに取ってしまった行動。だけど、本心を隠すと言うのは、自分に嘘をついているという事だ。
その結果が、今の状況を作り出してしまったのかも知れない。
嘘つきな自分を止めて、誰かに愛されるために行動するのでは無く、自分で自分を大切にして、愛してあげよう。そうすれば、自ずと自信も付いていくはずだ。
どんなに悔やんでも過去に戻れない。
人生が80年あるとしたら、残り50年以上ある。その残りの人生を豊かになるように、もっと自分を愛して自由に生きていこう。
愛理は心に誓って、青く澄み渡る空を見上げた。