長嶺さん、大丈夫ですか?
「……皐月ちゃん、タクシー呼んでくんない?」

「がってん」

 私の頭の上で先輩たちが会話している。 タクシー? 長嶺さん、もう帰るの?

「らめれすっ」

 ガシッと長嶺さんの体を羽交い絞めにして捕まえる。

「まら話は終わってないれ、「うん、わかった、わかったからね、離れようねー」

 長嶺さんにグッと肩を持ってはがされ、私は元いたイスに戻された。

「ほら、飲める?」

 口元にグラスを寄せられて、言われるがままその冷たい透明な液体に口をつける。 おいしい。

「ん……美味しいれす、このお酒ぇ」

 水のようにごくごく飲める。

「そっか。たくさん飲んでね」

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