長嶺さん、大丈夫ですか?
大きなため息をもうひとつ吐いてから、ロッカールームを出る。
廊下を重い足取りで歩いていくと、廊下の奥の方から長嶺さんが歩いてきていた。
長嶺さんも私に気付いて、目が合いそうになって咄嗟に逸らす。
う どうしよう
気まずい、顔があげられない
廊下に他の人はなく、私と長嶺さん二人だけの足音がコツコツと鳴り響く。
近づくにつれ、ドキン、ドキン、と胸の鼓動が大きくなる。
心なしか長嶺さんからじっと見られているような気がする。
そしてとうとう真横に来て、すれ違おうとしたその時だった。
突然私の前に長嶺さんの腕が出され、そのまま抱き込むようにして肩を捕まえられた。
「!?」
そして私は長嶺さんの進行方向に引きずられ、後ろ歩きで資料室の方へと連れていかれる。
「えっ!?まっ、あのっ、待ってくださ……っ」
あれよあれよという間に資料室に連れ込まれ、バタン!と扉を閉められた。
気が付くと、私は資料室の扉を背にして、無表情の長嶺さんに壁ドンをされていた。
「え……?」
それは少し動けば触れてしまうほどの近い距離。
「な、長嶺、さ……」
ここ会社ですよ、なんて笑って言える空気じゃない。
私を見下ろす冷ややかな目はどこか艶を帯びていて、ゾクッとする。
「……」
長嶺さんは何も言わずに私の腰元に手を伸ばした。
「っ、」
触られる、と身構えると、
ガチャン。
私の腰元にあるドアの鍵が閉められた。
「……俺をヤリ捨てるなんていい度胸じゃん?」
廊下を重い足取りで歩いていくと、廊下の奥の方から長嶺さんが歩いてきていた。
長嶺さんも私に気付いて、目が合いそうになって咄嗟に逸らす。
う どうしよう
気まずい、顔があげられない
廊下に他の人はなく、私と長嶺さん二人だけの足音がコツコツと鳴り響く。
近づくにつれ、ドキン、ドキン、と胸の鼓動が大きくなる。
心なしか長嶺さんからじっと見られているような気がする。
そしてとうとう真横に来て、すれ違おうとしたその時だった。
突然私の前に長嶺さんの腕が出され、そのまま抱き込むようにして肩を捕まえられた。
「!?」
そして私は長嶺さんの進行方向に引きずられ、後ろ歩きで資料室の方へと連れていかれる。
「えっ!?まっ、あのっ、待ってくださ……っ」
あれよあれよという間に資料室に連れ込まれ、バタン!と扉を閉められた。
気が付くと、私は資料室の扉を背にして、無表情の長嶺さんに壁ドンをされていた。
「え……?」
それは少し動けば触れてしまうほどの近い距離。
「な、長嶺、さ……」
ここ会社ですよ、なんて笑って言える空気じゃない。
私を見下ろす冷ややかな目はどこか艶を帯びていて、ゾクッとする。
「……」
長嶺さんは何も言わずに私の腰元に手を伸ばした。
「っ、」
触られる、と身構えると、
ガチャン。
私の腰元にあるドアの鍵が閉められた。
「……俺をヤリ捨てるなんていい度胸じゃん?」