長嶺さん、大丈夫ですか?
しばらくして、長嶺さんがふ、と緊張を解いて笑う。
「さすがに仕事中には手出さないよ」
すべてお見通しって言わんばかりに余裕の笑み。
「あっ、当たり前です……!」
「あ。残念?」
「そんなわけないじゃないですか!」
「でも残念って顔に書いてある」
「!?」
私は咄嗟に持っていたファイルで顔を隠す。
「書いてません……っ」
……嘘。
ホッとして、でも、残念って思ってる。
長嶺さんがクハッと笑う気配がする。
「手出して欲しくなったら言って? こっそり出すから」
「!? な、何言ってるんですか!」
……こっそり手出すってなに?
こっそり手出すって、なに!?
「いいから出発してくださいっ」
誤魔化すように言うと長嶺さんは楽しそうにはーいと返事をして、エンジンをかけた。
長嶺さんのこういうひとつひとつの言動に一喜一憂してしまう。
これも長嶺さんの作戦……?
だめだ、全然守り切れない。
絶対いま手出されたら甘んじて受け入れちゃう……!
「さすがに仕事中には手出さないよ」
すべてお見通しって言わんばかりに余裕の笑み。
「あっ、当たり前です……!」
「あ。残念?」
「そんなわけないじゃないですか!」
「でも残念って顔に書いてある」
「!?」
私は咄嗟に持っていたファイルで顔を隠す。
「書いてません……っ」
……嘘。
ホッとして、でも、残念って思ってる。
長嶺さんがクハッと笑う気配がする。
「手出して欲しくなったら言って? こっそり出すから」
「!? な、何言ってるんですか!」
……こっそり手出すってなに?
こっそり手出すって、なに!?
「いいから出発してくださいっ」
誤魔化すように言うと長嶺さんは楽しそうにはーいと返事をして、エンジンをかけた。
長嶺さんのこういうひとつひとつの言動に一喜一憂してしまう。
これも長嶺さんの作戦……?
だめだ、全然守り切れない。
絶対いま手出されたら甘んじて受け入れちゃう……!