長嶺さん、大丈夫ですか?
 ほどなくして駐車場につくと、可愛い双子ちゃんたちは後部座席で眠ってしまっていた。

 ……可愛い。 まさに天使……


「じゃあみねくん!花樫さん!産まれたら家に遊びに来てね!」


 優花さんが私に向かって笑顔で言った。

 え!? 私も!?


「わかったー」


 対して長嶺さんがにっこり笑顔で返事をする。


「えっ、あの……」


 困惑する私をよそに、可愛い笑顔で手を振る優花さんたちを乗せた車は去っていった。


「じゃ、俺たちも行こっかー」


 別れの余韻も残さずに長嶺さんは方向転換して、私たちの車がある駐車場へと歩き出して、私もその後を追う。

 
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