長嶺さん、大丈夫ですか?
しばらくして、リビングのドアが開いた。
「ただいまー」
「あ、おかえりなさー……」
そこには部屋着の、ホカホカの長嶺さんがいた。
普段あげてセットされてる前髪はおりて、目にかかる長さでサラサラと揺れている。 部屋着は少しくたっとして長く着古されているのが分かる。
「……」
長嶺さんはキッチンに向かって冷蔵庫をあけて独り言のようにぼやく。
「あーごめん、水かビールしかないわ」
ざっくりと首元が開いたスウェットから、長嶺さんの白い首筋と骨ばった鎖骨が見えた。
……無防備。
オフモードの長嶺さんのギャップに放心してかたまる。
そんな私に、長嶺さんはそこにいたチャコを抱き上げながら首をかしげた。
なんか、なんていうか、
「……ん?」
……エッチだ。