長嶺さん、大丈夫ですか?
⌒*⌒*



 営業所にて仕事をひと通り終えた私は、手を上に伸ばして凝り固まった肩甲骨をほぐす。
 隣では長嶺さんがPCにかじりついて集中してる。
 結局定時ぎりぎりまで外回りをしていて、帰ってきてから事務処理すると当たり前に20時。 決算の迫る期末はどうしても遅くなってしまう。

「お疲れ様でーす」

 私たち以外の最後の社員がいなくなった。

「あーあ、最後になっちゃった。俺たちも帰ろ」

「はい」


 片づけをしながら、横目で長嶺さんを見る。
 かなり疲れてる様子だけど、相変わらず腹立つほどきれいな横顔。

 不意にチャコを眺める優しいまなざしの長嶺さんを思い出して、芋づる式に思い出す。


 ――俺の顔が崩れるとこ見たくない?


「ぐ」

 頭に浮かぼうとするイメージ映像を止めようとしたら声が出た。

「どうした。便秘?」

「訴えますよ」

「やーん」

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