長嶺さん、大丈夫ですか?
⌒* ⌒*




「長嶺! ちょっと来い!!」


 翌朝。 部長が血相を変えて長嶺さんを呼んだ。
 ただならぬ気配に営業一課はピリッとして、一斉に長嶺さんに注目が集まる。
 当の長嶺さんも訳が分からないらしく、きょとん顔で部長の元へ向かう。
 二人は応接室に入って扉をしめた。

 なんだろう? なにかクレームでも入ったんだろうか……。
 長嶺さんと行動を常に共にしていた私としては、クレームを貰うような対応はなかったように思う。


「花ちゃん」


 トン、と肩を叩かれて振り向くと、東さんが応接室の方を指さした。
 様子を見に行こう、ということらしい。
 私は頷いて、東さんとともに応接室の扉付近に耳をそばだてた。
 すると部長の怒気をはらんだ声が漏れ聞こえる。


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