携帯電話、彼との距離
…残念ながらあこがれたことはないし、今後もそうだろう。

「んもう!相変わらずよね、そういうとこ!」
「あれ、私何も言ってないよね?」

あきれ顔の彼女は、頬を膨らませてむくれている。
うーん……女子の私から見てもかわいらしい。どうやったらこんな顔に生まれられるのだろう。

「顔見りゃわかるの!だって、友情とかは、貴方の好きな数字と科学で表せないでしょ?それと一緒!」
「え、表せるよ?例えば進化心理学者no……」
「いやいらないからそういう情報⁈」

さ、遮られたぞ…。
軽くショックを受ける私。

理系だよね、ほんとにぃ。
そんな私を見ながら、ツインテールの女……失礼、山川 七海(やまかわ ななみ)はそう言った。

ーーーちなみに私の名前も言っておこう。
神崎 天鈴(かんざき あまね)だ。この秋、ここへ転学することになった。
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