【番外編】花火大会の記憶 ー星空の下、キミとの約束。
「今日は、どのような髪型にします?」

「えーと、似合う感じにお任せでお願いします!」


着付けが終わった後、美容師のようなふざけたやり取りを挟みながら、髪の毛までセットしてもらって仕上がった浴衣姿の自分達に綾羽と私は騒ぎ倒す。


「え?流石に可愛くない?」

「可愛いよね…、紗南天才かも」


くるくると鏡の前で回る私達に、紗南は自分の着付けをしながら、にっこりと笑う。


「ふたりの素材あってこそだよ」


その柔らかな癒しの笑顔に、私たちは、ため息をついた。


「まじで天使」

「毎日会えてた頃に戻りたい」


紗南は、大袈裟な私たちの言葉に、可愛らしくはにかんだ。
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