【番外編】花火大会の記憶 ー星空の下、キミとの約束。
「ごめん、シュンくん」
「大丈夫。駐車場で合流しようって」
意思疎通が成功したのか、そんなことを伝えて、私を安心させる彼。
「ゆっくり行こ」
そう言って、私の手をとったシュンくん。
あまりにも自然なその行動に、私は簡単に流された。
「…え、」
「うん?」
なんでもなさそうな顔をして、振り返るシュンくんに、私も何も言えなくなり曖昧に笑う。
だけど、私の手を遠慮がちに包むその手のひらが嬉しくて、心がポカポカとあったかくて。
ドキドキする心臓は落ち着かないのに、どうしてか安心する。
その瞬間に、私は自覚してしまった。
…私、シュンくんが好きなんだ。
「体調は、平気?」
「え、うん」
「そう。久しぶりだと人酔いするかもだし、具合悪くなったらすぐ言えよ」
心配性すぎで、いつも私のことを気にかけてくれていて、とことん優しいお兄ちゃんのお友達。
きっと、妹のようにしか思われていない。
だけど、この温かい気持ちはきっと、そういう事だ。
「うん…、ありがと」
ギュッと、感情のままに手を握り返すと、シュンくんは顔色こそは変えなかったけど、
遠慮がちだったその手のひらで少しだけ強く、握ってくれた。
「大丈夫。駐車場で合流しようって」
意思疎通が成功したのか、そんなことを伝えて、私を安心させる彼。
「ゆっくり行こ」
そう言って、私の手をとったシュンくん。
あまりにも自然なその行動に、私は簡単に流された。
「…え、」
「うん?」
なんでもなさそうな顔をして、振り返るシュンくんに、私も何も言えなくなり曖昧に笑う。
だけど、私の手を遠慮がちに包むその手のひらが嬉しくて、心がポカポカとあったかくて。
ドキドキする心臓は落ち着かないのに、どうしてか安心する。
その瞬間に、私は自覚してしまった。
…私、シュンくんが好きなんだ。
「体調は、平気?」
「え、うん」
「そう。久しぶりだと人酔いするかもだし、具合悪くなったらすぐ言えよ」
心配性すぎで、いつも私のことを気にかけてくれていて、とことん優しいお兄ちゃんのお友達。
きっと、妹のようにしか思われていない。
だけど、この温かい気持ちはきっと、そういう事だ。
「うん…、ありがと」
ギュッと、感情のままに手を握り返すと、シュンくんは顔色こそは変えなかったけど、
遠慮がちだったその手のひらで少しだけ強く、握ってくれた。