【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
「まあいいわ。どうせあれ、長続きしないわよ。亮平すぐに振られそう」

 と、なぜか不吉な予言をして教室に入って行った。
 
 次の日、真奈美の予言は的中した。
 たった2日で亮平は振られたのだ。

 でも今日の昼休みも亮平は平然としていた。公開告白された次の日に振られるなんて不名誉なことがあったのにもかかわらず。
 
 ムカついていたのは私の方だ。
 なんで? ちょっと俺様だし、わがままだし、潔癖症だけど、誰からも好かれるいい子なのよ? 佐伯さんに文句言ってやりたいっ!
 
「亮平! なんで振られたの? 納得いかない!」
「……なぜお前がキレる⁇」

 亮平の部屋に乗り込んで、目をキョトンとさせている亮平に食ってかかった。

「だって、自分からあんな公開告白しておいて、次の日に振るなんて酷いじゃない! 悔しくないの?」
「いや。全く……」

 と、何故か口をモゴモゴさせて、言いにくそうにしている。

「亮平? 何? んも〜っ! 説明して!」

 ため息をつき、頭をかきむしる亮平。 
 話す気になるまで待つよ! それくらいの忍耐力はあるからね。
 睨み続けると、観念したのか話しだした。
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