【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
「……裕人がさ、言ったこと」

 ん?

「裕人くん? トラウマの話?」
「ん。その最後の……」

 キスとかエッチも無理って話かな?

「……それが? なに?」
「あんまり考えたことなかったんだけど……今まで」
「はい?」
「いやな、正直エッチはなんとかなると思うんだよ。別にキスしなくたって、出来るわけだろ? まぁ最悪、それで無理なら右手1本でやっていけばいい話だし」

 おいおいおい!
 なんて、あけすけなことを言うんだ! 右手1本って!

「……でもな、さっきから思ってたんだけど、お前とだったら出来るかも」

 やってみるか、と言ってさらに近づいてくる。

「なにが…………ん⁉︎」

 斜めに頭を傾けた亮平の口が私の口にピッタリ重なってる⁇

 え、これ、キス?

「お! 出来たわ。やればできる子だからな、俺」

 なんだ? 今何が起こった?

「お前、口なんも塗ってないのに柔らかいな」

 呆然と固まってる間に、さらに唇を甘噛みしてくる。

「うわっ。めっちゃ柔らけー」

 固まってる間にやりたい放題。さらに舌を入れてくる。

「ん……っ。ちょ……っ、まっ……」

 舌を甘噛みされては喋ることもできない。
 いつの間にか、しっかりホールドされてるしっ! 
 私の口の中を亮平の舌が自由に動き回る。
 噛んだり。吸ったり。絡めたり。
 しばらく堪能して満足したのか、解放された時には膝がカクカク崩れ落ちそうになった。

「やべ〜! キスってめっちゃ気持ちいいわ!」

 と満足そうに感想を言う。

「お前、俺専用な!」




 ――ここから、私達の関係が大きく変わっていった。
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