【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
「よく考えろ。あのな、結衣子が好きでもないヤツに抱かれると思うか? 俺は思わない。お前だって、わかってるんだろ? 結衣子からの愛情。どうなんだよ?」
「あ、愛情! めちゃくちゃ感じてたよ! ……いや、あれ愛情だったんだよな? 何しても怒らないし、好き放題やらせてくれるし」

 おい。なんか無茶なこと強いてそうだな……。

「俺も小さい頃から結衣子の人となりを知ってる。愛情なくセックスできるような子じゃない。でも『セフレ』なんて言わせてるのはお前だよ。告白もせずに抱くからだろ。最初に決めるとこは決めとかないからこうなるんだ」

 もう真っ青になってる。

「……俺、どうしたら……?」
「ちょっと遅くなったけど、ちゃんと言葉で伝えろ。『好きだ、愛してる』って。それだけていい」

 聞くなり目を輝かせて立ち上がる亮平。

「俺、帰るわ!」
「待て! 今帰っても、結衣子いないぞ。今日は雅のはなれに泊まるって」
「は? なんでだよこんな時に。返せよ。雅に電話しろ!」
「多香美と真奈美ちゃん姉妹も来てるんだ。雅の婚約祝いにな。女子会邪魔したら1ヶ月は口聞いてもらえないぞ。諦めろ」
「マジかよ〜〜」
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