【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
「結衣子が保健室の先生になりたいって言ってる」
「あら! そうなの? まぁ、嬉しいわねぇ。……ちょうど私が引退する頃よね、結衣ちゃんが大学卒業するのって。いいわね、ちょうどいい。ここに就職させましょう! 大丈夫よ。河野先生にお話しておくから」

 よし。河野先生は俺達が6年の時の元担任。現在教頭だ。5年後にはおそらく校長になってるだろう。しかも、結衣子をめちゃくちゃ可愛がってる。反対はしないはずだ。

 母校なら俺も顔が利く。
 それに聖もいずれは教職に就く。まあ間違いなくここの教師になるだろう。
 うん。最も安全な職場だ。
 そうやって俺は環境を整えていった。

 あー、そうそう。バイトをしたいと言った時はかなり焦った。
 女子大に入り、4年後にはせっかく安全な就職先を見つけてやったのに、バイトだと?
 ダメだ。不特定多数の男に近づかせるわけには行かない。

 そう思った俺はすぐ行動に出た。大学の最寄り駅で、下着屋を見つけたんだ。
 ここなら安心だ。店員はもちろん女性。客もほぼ女性。男が来たとしても、相手がいる奴しか来ないはずだ。しかも閉店時間が早く、日祝休みと来ている。

 後で聞いた話だと、オーナーが3人の子持ちで、家庭を第一にしているという。保育園や小学校の休みに合わせて定休日を決めたらしい。
 結衣子を面接に行かせたら即決まり。俺、なかなかいい仕事したと思う。
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