【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
「な、なにそれ……」
「聖に聞いたんだ。お前が、俺達の関係をセフレだって言ってたって。俺は、全然そんなこと思ったことなかった。それに俺、確かにトラウマ持ちの潔癖性だけど、結衣子しか触れないからじゃないぞ。結衣子が好きだから、結衣子じゃないとダメなんだ。お前は俺の一番大切……えっ! お、お前、泣いてるのか⁉︎ 」

 目の前で結衣子が、顔を歪めてポロポロ涙を流している。
 こんな結衣子を見るのは初めてで……。

「悪かった! な、泣くなよ!」

 居ても立ってもいられなくて、結衣子の隣に移動し思わず抱きしめる。
 しかし、泣き止むどころか声を上げて泣き出した。

「結衣子……ごめんな。俺、ずっと不安な思いさせてたんだな。悪かったな」

 なんとか泣き止ませようと、頭を撫でてみる。あ、逆効果か…?

「な、あのな、俺たちこれからもずっと一緒にいような。 生まれてから今まで、俺の隣にはずっと結衣子がいた。これからもずっとだ。ずっと一緒にいよう。結婚して、子供ができて、歳とって、孫もできて、いつか墓に入るまで。ずっと一緒だ」
「りょ……へい……」
「あー、お前泣きすぎだ。まあ、泣かせてるの俺なんだけど。
 あのな、泣き止んだらいいものやるぞ」

 ん? どうだ? と笑いかけてみる。
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