【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
もう長い間、藤田のご両親は戻らないし、純平くんも、有紗ちゃんも別の場所で家庭を築いている。
だから藤田家としては、空き家にならないように当然のことだったのかもしれないけれど、そんな風に言ってもらえるなんて考えてもなかったから、すごく驚いたし嬉しかった。
「はい。ぜひ。住ませてください!」
「良かった」
そう言ってにっこり笑った目尻には少し笑い皺が浮かんでいたけど、やっぱり亮平にそっくりだった。
こうして私たちは結婚後、藤田の屋敷に住むことになった。
それなら、もうすぐにでも! と言い出したら聞かないのが亮平で――。
でも意外なことに、枚岡の両親からはすぐにOKが出た。
「いずれ住むんだもの、今から必要なものを買い足したり、自分達の家にしていったらいいと思うの。亮ちゃんが当直の時は、うちに戻ればいいし。
ね! 亮ちゃんも一人で結衣子を置いておくより安心よね?」
「おう! 結衣子、絶対にそうしてくれ。俺も安心だ」
いや、子供じゃないんだから、一人でも大丈夫なんだけど……ま、いっか。
だから藤田家としては、空き家にならないように当然のことだったのかもしれないけれど、そんな風に言ってもらえるなんて考えてもなかったから、すごく驚いたし嬉しかった。
「はい。ぜひ。住ませてください!」
「良かった」
そう言ってにっこり笑った目尻には少し笑い皺が浮かんでいたけど、やっぱり亮平にそっくりだった。
こうして私たちは結婚後、藤田の屋敷に住むことになった。
それなら、もうすぐにでも! と言い出したら聞かないのが亮平で――。
でも意外なことに、枚岡の両親からはすぐにOKが出た。
「いずれ住むんだもの、今から必要なものを買い足したり、自分達の家にしていったらいいと思うの。亮ちゃんが当直の時は、うちに戻ればいいし。
ね! 亮ちゃんも一人で結衣子を置いておくより安心よね?」
「おう! 結衣子、絶対にそうしてくれ。俺も安心だ」
いや、子供じゃないんだから、一人でも大丈夫なんだけど……ま、いっか。