【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
「白衣なんて見慣れてるでしょう? 亮平だっていつも病院で着てるし、女医さんも着てる……わっ! ちょっと!」

 着ている白衣を脱がしにかかろうとする。

「何するの!」
「お、お前……白衣の下にノースリーブのワンピースなんて着やがって!」

 暑いんだもの。羽織ってたカーディガンを脱いで白衣を着たっていいじゃない!

「……いつもそんな格好してるのか?」
「そうだけど」
「エロい。エロ過ぎるだろ⁉︎ お前、巨乳なんだぞ! 巨乳がノースリワンピ着て白衣⁉︎ バカか⁉︎ 襲われたらどうするんだよ⁉︎
 ……チッ、ここオートロックにしろって言ったのに、前川のババアめ、やってないじゃないか。どうなってるんだよ⁉︎」

 ……バカはお前だ、亮平。ここは小学部の保健室。一体何が起こるって言うの。呆れて物も言えない。

「そんなこと考えるのは亮平だけだよ。白衣は毎日着てるし、ノースリーブもよく着てるけど、何も起こらない。起こったこともない。変な想像しないでよね、もうっ!」

 相変わらずのエロバカ旦那ぶり。困ったもんだ。
 ……ん? ちょ、ちょっと?

「亮平? ……何してるの?」

 さっきまでキレてたはずなのに、今度は近寄ってきて……な、なに白衣の中に手を入れて胸触ってんのよっ!

「亮平! ここ保健室! 私の職場なの。やめてよ!」
「こんなの見せられて、何もしないなんて無理だろ。別に犯罪じゃない。お前は俺の嫁なんだからな。……うわ、サイッコーだな、視覚といい、この触り心地……ん? お前、またちょっとデカくなったんじゃないか?」

 そう言いながら抱きしめて来る。
 いつの間にか距離がなく、抱え込むようにキスされる。

「……ん、りょ……ダメ……」

 どうしよう! 亮平完全にスイッチ入ってる!
 わ、ダメダメダメ! このままじゃ、私も流されちゃう! 誰か来たら大変――。

ガラッ!

「失礼します!」
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