【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
 ケーキまで食べ終え、二人で片付けるためキッチンに入る。ほとんどの食器は食洗機へ。
 いつもより多く食器を使ったとはいえ、二人分だ。すぐに終了する。

 食べたら速攻で歯を磨きたい俺は、自然と洗面所に向かう。

 歯を磨きながらしばし妄想………………あ。

 妄想のし過ぎですっかり忘れてたが、ペンダントを渡していない! 俺としたことが!
 完璧にタイミング逃してるじゃないかっ!
 
 慌てて、書斎にプレゼントを取りに行く。
 リビングに戻ると、すでに明かりが消えていた。

 え、もう寝たのか⁇

 寝室に入ると、結衣子がベッドに腰掛けていた。
 同棲し始めた時に真っ先に購入した、キングサイズのベッドだ。

「結衣子? もう寝るのか?」
「ううん。ちょっと……話があって…………」

 話? なんだよ、改まって。
 なんか、深刻な話か⁇

 訝しげな顔をして俺が立っていると、結衣子の目がプレゼントの紙袋に向いた。

「なに? それ?」

「あ! うん。……いや、お前にプレゼント買ってたのに、渡すの忘れてた。……ごめん」
「うそ! プレゼント用意してくれたの⁉︎ ありがとう! すっごく嬉しい‼︎ 」

 あれ、上機嫌だ。
 さっきまでの深刻な顔は⁇
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