クレジット人間-遊園地から脱出せよ!-
☆☆☆



遊園地内を歩いていてもあちこちから悲鳴が聞こえてくる。

こうしている間にも沢山の命が失われて、それが生配信されているのがわかった。

その一方で、園内にあるホテルから出てくるチームの姿も見られた。

彼らは4人全員が揃っていて、更にホテルの制服を着ている。

ここで働きながら生活をすると決めたのかもしれない。

誰かひとりを犠牲にするくらいなら、全員でここに残る。

その決意だって相当なものだったに違いない。

私はまだそんな決意はできていない。

ずっとこの園から出られないなんて、考えただけでも気分が悪くなってくる。

じゃあ誰かひとりを犠牲にして自分が脱出するのかと言えば、それはできない。

絶対に。

あんなむごい殺され方を見た後だから余計にそう感じられた。

「あいつらあんなところで寝てるのか?」

私の前を歩いていた尋が木陰へ視線を向けて言った。

植木の根本に4人の男女が横になって目をつむっているのが見える。

彼らはどうやらみんな同じチームのようで、胸のバッヂは三角だ。
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