クレジット人間-遊園地から脱出せよ!-
繭乃も智道も同時に「やったことがない」と、答えた。

みんな初心者ということは平等にゲームが進んでいくということだ。




「ダーツなら、それぞれが三回投げてその得点を競うよ!」




話し合いを聞いているのに疲れてきたのか、クマが口を挟んできた。




「回数まで決められてるの?」




聞くとクマは首を傾げて「それ以上でも以下でもいいけれど、視聴者が飽きずに楽しめる回数はひとり三回かな」

そういうことか。

だらだらと長期戦をしていると視聴者が飽きて動画を見なくなる。

あまりにあっさり決着がつくのも面白くない。

なんもかもに踊らされている気がして気分はよくないけれど、仲間同士で話し合いをしていてもいっこうにゲームは進まないだろうから、ここは従うことになった。
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