クレジット人間-遊園地から脱出せよ!-
☆☆☆
周囲は随分と暗くなり始めていたけれど、遊園地の中はきらびやかな電灯のおかげで昼間のように明るかった。
昼間と違うのは、その光に虫がよってきていることくらいだ。
周囲は森に囲まれているから、あちこちで羽虫が飛び交う音が聞こえてくる。
そんな中で、繭乃が緊張した様子でダーツの矢を手に持ち、クマが引いた線の手前に立っていた。
その視線を先にはダーツ版がある。
黒色と貴重としているダーツ版だけれど、蛍光塗料が塗られているようで夜でもしっかり見えていた。
「行くよ」