クレジット人間-遊園地から脱出せよ!-
私達が購入しようとしているのは3億円のダイヤモンド。

臓器ひとつ取り出したくらいで手に入るものではないはずだ。




「もちろんだ。だけど、今日の仕事はこれで終わり」




今日の仕事は終わり。

ということは、明日もこれと似たようなことをするということだ。

私は保冷バッグへ視線を向ける。

これにはハートのマークが描かれている。

だけど他にも別のマークが描かれているものがきっとある。

心臓だけ取り出して終わりということにはならないはずだ。

そう考えているとベルトコンベターが突然動き出した。

ハッと息を飲んで視線を上げると、遺体が運ばれてきたのとは別の、向かって左の部屋へと移動していく。

そちら側の壁も、コンベアーが動くときだけ10センンチほどのスペースが開いて荷物が行き来できるようになっている。
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