クレジット人間-遊園地から脱出せよ!-
☆☆☆
私達は隠れていた建物の陰にいた。
建物を背にして立っているのは繭乃と尋。
ふたりの前に立っているのが私と智道。
それぞれの手にはすでに配り終えたトランプがあって、ゲームの種類はババ抜きに決まっていた。
「じゃ、君から時計回りね」
クマに指示されて私はビクリと体を震わせる。
智道と視線を合わせて心の中で頷く。
大丈夫。
これは大きなチャンスなんだ。
ここで勝利すれば私と智道は労働から開放される。
もう二度と、あの施設に戻らなくてもいいんだ。
ここは絶対に勝たないと。
私は目の前に立っている尋へ視線を向ける。
尋はトランプを見つめていて、少しも私と視線を合わせようとしない。
私達は隠れていた建物の陰にいた。
建物を背にして立っているのは繭乃と尋。
ふたりの前に立っているのが私と智道。
それぞれの手にはすでに配り終えたトランプがあって、ゲームの種類はババ抜きに決まっていた。
「じゃ、君から時計回りね」
クマに指示されて私はビクリと体を震わせる。
智道と視線を合わせて心の中で頷く。
大丈夫。
これは大きなチャンスなんだ。
ここで勝利すれば私と智道は労働から開放される。
もう二度と、あの施設に戻らなくてもいいんだ。
ここは絶対に勝たないと。
私は目の前に立っている尋へ視線を向ける。
尋はトランプを見つめていて、少しも私と視線を合わせようとしない。