毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される
「俺は、【レータ・カルデ】ではないよ」
「っ!?」
アルト様は、さらに私に近づく。
そして、私の首を掴むようにそっと触れた。
「でも前も言った通り君を殺したのは、俺」
アルト様に首を絞められたわけでもないのに、息が苦しくなる。
震える私を見て、アルト様の表情が変わる。
アルト様は悲しそうな表情で私の目をじっと見つめている。
「アルト様、先程の賭けに勝つために私は貴方の愛を信じると述べましたわ」
「では何故、貴方は自身が殺した者を愛するのですか?」