毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される
しかし、その瞬間心臓がありえないほどに苦しくなる。

「はぁっ、はぁっ・・・」

「リーネ!?」

「お姉様!?」

申し訳ございません、お母様、リリ。

私、ここで命尽きるかもしれませんわ。

まだまだ生きるつもり満々でしたのに。




二人の声が段々遠くなっていく。




ああ、本当にこれで私の人生は終わったのね。






そこから私は深い眠りについた。






どれくらい眠っていたかしら?






何処かから私を呼ぶ声がする。






「・・・・・・リア!リーネ・フローリア!」






ううん・・・?誰ですの?心地よく寝ていましたのに。



目を開けると、そこは全てが白の空間だった。

まるで、無のように。
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