毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される

「レーヴィン殿下。フローラ・ヴィアローズ男爵令嬢はそれほど魅力的ですか?」

「っ!当たり前だ!貴様はフローラを侮辱するのか!?」

「まさか。では、彼女の魅力は何ですか?」

「・・・フローラはいつも優しくて、私を思いやった言葉をかけてくれる」


「なるほど。・・・レーヴィン殿下、一つよろしいですか?」


「何だ?」



「貴方は王子であり、きっと幼少期から周りの者は厳しかったのでしょう。きっと、悪意も大いに浴びてきた」

「しかし、苦言を呈《てい》する全ての者が貴方のことを想っていないわけではないのです」

「甘い言葉をかけてくれる者だけが、貴方を信じているわけではない」



「お前もフローラに騙されている、目を覚ませ、とでも言うのか?」



レーヴィン殿下は悲しそうにそう仰る。

きっと、今まで注意した者もたくさんいたのだろう。
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