毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される
「すぐに侍女を呼んで下さいまし!」

「ここからでは声は届かないだろう。安心しろ。あと数時間もすれば、定期点検で確認に来るはずだ」

「あと数時間もアルト様と二人きりですの!?」

「不満か?しかし、今ならレクシア公爵家について調べ放題だ。・・・・・リーネが俺に抱きしめさせてくれるのならばだが」


アルト様がそう仰って、私に一歩近づき、手を広げる。


「リーネ」


甘い声で名前を呼ばれれば、心が揺らいでしまう。
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