毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される
「始めて会ったリーネは、レータ・カルデに聞いていた人物よりもずっと魅力的だった。当時17歳だったリーネは、名前も知らない8歳の俺に対等に話してくれた。そして、君はただただ明るく眩しかった」
「「学んだことは消えない。絶対に。きっと貴方を助ける糧になるわ」、そう俺に告げた。何故、レータ・カルデが君を殺さないのかが分かった気がした。例え、王命に背いてでも」
「でもリーネと別れた8歳の俺は、その帰り道、王家に【さらわれた】」
「俺を人質に王家はレータ・カルデを脅した。そして・・・レータ・カルデはリーネ・フローリアに毒をもったんだ」
「愚かな俺のせいで、君も!レータ・カルデも死んだんだ!」
「レータ・カルデが処刑された後、俺はずっと学び続けて、レクシア公爵家の養子になった。でも、その時にはレータ・カルデに毒殺を命じた王は失脚していた」
「復讐も出来ず、ただただ自責の念にかられていた時に、君が現れた。あの時のままの言葉を言いながら」
あの日、私がアルト様に初めて出会った日。
私はレーヴィン殿下にこう告げた時だった。