毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される
「リーネット!目が覚めたのか!馬車で事故にあったと聞いた時はもう心臓が止まるかと思ったぞ!」

「旦那様、そんなに急に話してはリーネが驚いてしまいますわ」


見たことのない人達。

この人たちがリーネット・アステリアの両親だろうか。

あの少年の話を総合的に考えると、私はリーネット・アステリアという少女の身体に入っている。

しかし、それだけしか分からない。

このまま今までのリーネット・アステリアとして過ごすのは厳しいだろう。

なら、事故で記憶が混濁《こんだく》したふりをして情報を聞き出すのが良いだろうか、それとも完全に記憶喪失にするか。

それにこの世界が私の住んでいた世界と同じ世界なのか、月日はどれぐらい経っているのか、全く分からない。
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