毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される
どこまで記憶が混濁したことにするか・・・

部屋を見るにリーネット・アステリアは貴族だろう。

しかし、私の住んでいた世界とマナーや勉学が同じとは限らない・・・が、リーネット・アステリアの両親の言語は私の住んでいた国と同じである。

つまり時間だけ過ぎた可能性が高い。

しかし、これから先リーネット・アステリアとして性格すら真似ることは難しいし、私もしたくはない。

今回は記憶喪失のふりをした方が良いだろう。

それならば、多少性格が変わっても説明がつく。



リーネがここまで思考をまとめるまで、わずか10秒足らずしか経過していなかった。



そう、リーネ・フローリアは聡明な少女であった。

あの性格からは考えられない話だが。
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