御曹司の俺には興味が無いだと?〜もう1人の俺を愛する秘書補佐
明くる日の日曜日。
心を落ち着かせて、平常心で出迎えよう。
インターホンがなり、玄関を開けると、大きな袋を持って、恥ずかしそうにしながら、赤斐さんが立っていた。
「ケーキ作って来ました。それだけじゃ寂しいので、お昼ご飯も作ってきました」
「嬉しいよ・・・さぁ、入って」

部屋に入ってから、沈黙の時間が続いた。
「あの・・・早速、キッチンをお借りしていいですか?」
「もちろんだよ。僕も手伝わせて」
「はいっ、お願いします」
一緒に準備をする幸せな時間。思わず、後ろから抱きしめてしまいそうだ。

準備が出来ると、2人でソファに腰掛けた。
「美味しそうだね」
唐揚げにサンドウィッチと、好きな人が作る料理って初めてだ。

「お口に・・・合いますか?」
「うん!凄く美味しいよ!料理、上手なんだね」
「何もすることが無いので、小さい頃から、母の手伝いや、暇な時はお菓子作りしてたので・・・」
お世辞無しに本当に美味しい。もしかして赤斐さんが作ったから余計なのか・・・

「ケーキのお味はどうですか?2人なので、小さめに作りましたけど」
「あぁ、美味しいよ」
俺が褒めると喜ぶ赤斐さんに、俺は体が熱くなる。
感情を何処まで、抑えられるだろうか。
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