不遇な財閥御曹司は、政略妻に一途な愛を捧げたい。



「……っんん」

 唇から離れると耳元を永眞さんが下を這わせ、そのたびに聞いたことのない甘い声が聞こえ始めて口を噤み手で抑えようとする。だけど、永眞さんに手を掴まれ阻止された。


「藍南ちゃんの可愛い声聞かせてほしい」

「え、で、でも……」

「俺が聞きたい。だからダメ」


 彼は私の両手を恋人繋ぎにして、捕まえると耳から下に降りて首筋をリップ音をさせながら這わせた。


「……っ……ん」

「可愛い、藍南ちゃん」

「っ、そんなこと……っ!」
 
「脱がせていい?」


 ネグリジェの裾から上げていき「万歳して」と言われてその言葉通りに脱がせられサイドテーブルに置かれる。 

 永眞さんは私を押し倒すと跨ると、唇を重ねた。それから耳や首筋、鎖骨を指や舌が這い、その度に自分でも信じられないくらいの甘い声がした。



「あっん……っ」


 声が出るたびに快感が襲ってくると、永眞さんは膨らみに触れゆっくりと揉んだ。そしてブラが擦れて刺激されて声を我慢しようと思っても出てしまう。


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