camelに溺れる



お互いの親が調子に乗ってきた頃、相手もお酒を飲んで顔を赤くしている。


…決めた覚悟を実行するなら今しかないかな。






「…あの。僕から一つ、お話ししても良いでしょうか」

「おぉ、琉くんだったか。興味深い話でもしてくれるのかな?もちろん、頼むよ」





話し出すとは知らず、突然声を出した俺に戸惑いを隠せていない両親。



俺が今抱えている思いは、一呼吸で伝えたい。


話している途中で邪魔を入れたくなくて、大量に空気を吸い込んだ。




…頑張れ、俺。


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