camelに溺れる



多分、ものすごい剣幕で帰ってくると思ったから。


追い出される覚悟もして、今日を迎えたから。



家で両親が戻ってくるのを待った。




「…琉。あれは何だ。失礼にも程があるぞ」


「そんなの分かってる」


「分かってない!社会で生き残っていくのが、どれだけ難しいか…。

琉の気持ちも聞かないで話を進めたのは、悪かったかもしれん。でも、自分の意見ばかりが通るものでもないんだ。時には下がることも必要だ」


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